しょっつる(ハタハタ魚醤)

「しょっつる」は日本三大魚醤の一つに数えられており、ハタハタなどの魚に塩を加えて熟成させた薄い琥珀色をした伝統的な調味料です。天然の旨み成分による芳醇な味と香りが特徴です。
しょっつるを使った代表的な料理に「しょっつる鍋」があり、ハタハタなどの魚をメインに、豆腐、長ねぎなどの野菜で作られる鍋は、独特の風味があり、その旨みが堪能できます。秋田の冬の定番鍋としても知名度が高く、県内各地の郷土料理店などで味わえます。
原料魚の頭部と内臓
などを取り除く
(ひより会では・・・)
八森は、「秋田名物、八森ハタハタ、男鹿で男鹿ブリコ
秋田音頭で歌われる県内でも有数のハタハタの産地です。

「八森の伝統の味を次世代へつなぎたい」と漁師の女性達が奮起し平成14年に結成をした『ひより会』では、現在では珍しくなったハタハタと塩だけで発酵、熟成させた風味豊かなしょっつるを作っています。


12月、季節ハタハタ1トンを1年半~2年塩で漬けます。1ヶ月に1回かくはん作業をします。


消化酵素により、タンパク質が分解されていきます。

1年以上漬け込むと骨とぶりこ(ハタハタの魚卵)の部分だけが残ります。

その後、骨とぶりこなどを取り除き、12回濾過を行って、沈殿物をなくすように行います。その後便詰めし、ラベルを貼ったら完成です。

ひより会のしょっつるは、通常内臓などそのまま漬けてできたものです。吟醸と呼ばれるものもあり、吟醸しょっつるは、内臓と頭を取って熟成したしょっつる。きれいな飴色で上品でまろやかな味わいです。ひより会のお母さんたちの思いが1本1本、1滴1滴に詰まっている逸品です。


地元ではしょっつるを鍋の出汁としてだけではなく、塩の代用品として炊き込みご飯やドレッシングなど様々な料理で活用するなど、生活に根付いています。平成21年には、しょっつるによる漁家の所得向上が評価され、秋田県男女共同参画社会づくり表彰でチャレンジ賞を受賞しました。


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